ながやとトワイライト

福島に住むナナーこと七海という友人がCDショップでELOの
「TIME」なるアルバムに手を出しかけて、ハタと手が止まった
そうである。ながや、という人物に気がねしてのことだ。

ELOとは「エレクトリック・ライト・オーケストラ」の略称で、
1970年代の音楽にしてはすっとばした格好よさのある
グループである。ロックとオーケストレーションの融合とかなんとか
いっていたらしいが、そんな些末なことはどうでもいい。
にわかにビートルズのニュアンスもにおわせることから、
七海はこっそり好き!らいのだが、この七海という男は
なかなかのあまのじゃくで、人から強力にすすめられすぎると、
かえってハナについてしまい、それについて近寄らなくなるという
ところがある。

ELOについてはながやの大PUSH!として、大学時代から
なにかあるごとに聞き続けている音楽で、友人七海は、車で、
部屋で、なんにつけ「ELO」、特に「トワイライト」と言う
曲をクドいほど聞いてきた。ながやが否応無くかけるのである。

だから七海にはややトラウマめいている曲なのだが、それでも
七海はきっとそのうちこのCDを買うことにはなると思う。
「ケッ!おれが好きだから買うんだ・・・・」と悪態つきで。

ちなみにながやの「トワイライト」好きは高校1年から延々続いて
いるので、ゆうに10年以上1週間とあけずに聞いてきているのである。
飽きるとか、飽きないなんてレベルの曲ではなく、メシと同じくらい
自然なもので、親と同じくらい大切な曲で、人生のおおむねを委ねた
曲なのである。

いいすぎって?
いいすぎじゃないね。ああ、ああ、全然言いすぎなんかじゃない。

この曲はゼネプロ(現在ガイナックス)の8ミリフィルム作品
「DAICON4」に使用された曲である。もっとも最近の
使われ方では「ウィンドウズ95」の発売記念のラジオCMのBGM
に、イントロ部分がひたすらリピートして使われてたりしました。

「チョコレート・ファッション」なるバンドのCDにもホルスト「惑星」と
アレンジされて、バイオリンベースの「トワイライト」が入ってたり
しますが、やはりELOの、ジェフ・リンの「トワイライト」こそ
最高級品です。

あちこちのエッセイにも書きましたように、ながやはこの
「DAICON4」という作品にすっかりメロメロで、もう10年
以上も前の作品なのに、これまた1週間もあけずにビデオで見返している
ありさま。この作品の魅力は言葉で語るにはあまりに貧弱な表現に
おさまるのが怖くてしかたないので、そんな愚行はあえて避け、
みなさん自力でみるよーに。

アニメの動きもさながら、私はその音楽にすっかりまいっていた
ようなのです。ELOの曲聞いてるだけで、わたしはDAICONの
カットがすっかり目にうかぶように自分をしつけたので、今や
カーステレオやらウォークマンがあるだけで、勝手にDAICONの
世界に立ち戻ることができるほどです。

この曲の大きさが、それはもう私の頭の中では尋常でない大きさでして、
宇宙の、銀河系の、途方もなく大きなりんかくにまでスイスイと
気持ちを引き上げてくれる、不朽の名作です。

人によれば「てんで・・・」な人もいるでしょう。ええ、かまいません。
人それぞれです。ただ、本当にこの曲だけは手放せない。離れられない。

だから繰り返し聞くし、もうDNAに入ってると思う。
リズム、起伏、アレンジ、ニュアンスのすべてが、わたしが
向かいたがっている方向のすべてをムイムイと見せつけてくるのだ。
放っておけないのである。ソワソワしっぱなしになるのである。
悠長にしてられないのである。2も3もなく、トワイライトという
曲はあまりにすごいのである。つらくてもうれしくてもこの曲を
聞く。ひたすら大ボリュームで聞く。10回も20回も(本当に)。

ゆえに、ながやはこればかりかける。こればかり聞く。
ゆえにこの曲を聞くともう何人かの知人友人はパブロフの犬状態で
「ああ、ながやの好きな曲だ・・・」ってなところにまでくる。
ながやのことが嫌いなうちは、この曲まで嫌いになるってな寸法である。

繰り返すがこの曲が大好きなのだ。本当に好きなのだ。これは愛なのだ。

まだ聞いたことのない人にはオススメすらしない。お宝を拝まれるような
気恥ずかしさすら感じるのだ。たとえ地獄に落ちて「トワイライト
100年聞いてろ!」エンマ様に命令されても、ウハウハで
したがっちゃうもんね。平気もんね。ペルーの山奥にひとり
過ごすにしたって、この曲があれば、平気だもんね。
宇宙開拓におんだされたって、この曲があったら未知の宇宙空間にだって
ホイホイいっちゃうんだもんね。大音響で太陽にツッコンじゃうもんね。

もしかしたらジェフ・リンがこの曲作ったのかもしんないけど、
わるいけど、この曲はながやのものにしたもんね。いただきだもんね。
ELOに弾かせてやってるけど、もうダメだもんね。もらったもんね。
もし君もトワイライト好きだったとしても、あなたの100万倍も
俺は大大大好きなんだもんね。もうアカンもんね。しめきったもんね。
・・・・と小学生もおののく低俗さで、ながやはこの曲が好きだ。

なお、このエッセイにこれ以上のテーマもモチーフもない。
すまんかった。いろいろ期待しただろうが、こうなってはとりとめがない。
まとめるつもりすらいない。もう気違いの領域なのだ。
ながやの深い愛が伝われば本望だ。サンキュ!シーユー!

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