作成日: 11/07/12  
修正日: 11/07/12  

暑いと言ったってそうそういつまでもなじゃいからね

短いに越した事はないよ


今年は5月に台風が来る気候でした。梅雨に入り、その暑さの質もじっとりとして
真綿がまとわりつくようなもので、友人H島くんの表現を借りるのなら「鼻から
うどんが入ってくるような」暑さでした。

案の定6月下旬に梅雨と夏に入りたてのダブルパンチで「暑い」わ「蒸し蒸しするわ」で
体調が異常になりました。体も春モードが残っている頃で、自律神経がうまく働かず、
気分が悪かったり、胸に圧迫感があったりして、どうにもよくない季節になります。

それが、梅雨が空け、いっそ夏に入る頃には「風」の質が変わるんですね。スウッと
涼やかな風というものが出てくる。体も慣れてきてるせいか、暑さそのものに耐性が
できるのか、我慢できる範囲に収まってくる。それまで「炎天下」しかなかったものが
案外「曇天」などのように、雲がたくさんできて、しのげるようにもなる。

夏に入りたての頃は絶望的に暑さを嫌がってしまう。最近の暑さって、ほんとうに酷暑が
続くから、楽ではないですね。昔っからの知恵で打ち水やよしず、うちわなんてものも
あるんだけど、明らかに昔の夏より、質が悪質な暑さになってる事を計算に入れて欲しい。
今の夏にフィットした「夏対策」「夏のしのぎ」を発明すべきだと思う。

車なんかに乗ってると、バンパーの照り返しで「圧力」を感じる暑さもある。
これは部屋の中にいても、窓際に圧力のある日射が去年あたりから感じられるようになった。
ビルやアスファルトによる照り返しも殺人的なもので、町というのは夏には「生きにくい」
スペースに変わりつつある。
エアコンさえあれば、とも思うけれど、どこもかしこもエアコンを使えば、その熱は
町の中で逃げられず、田舎のような「木陰を抜けてひんやりする」機会もなくて、
結局町の中の道を歩くだけが、なにがしかの修行の様相になる。
それは麦わら帽子や、冷汗ジェルによる首マフラーなんかじゃ割に合わない暑さ。

車のエアコン吹き出し口についてたドリンクホルダーを全撤去して、エアコンガスを
変えた事で、去年から続く「乗車中の熱中症」は7月に入ってから体験していない。
去年から随分対策を打ってきたので、暑さ対策のグッズが車にいっぱいである。
夏至を越えたあたりから、夜の長さも伸びてくるから、夕刻も4、5時になれば6月の時より
太陽そのものが日差しを加減してくるようになる。

今年は震災の影響で節電を呼びかけられる年になってる。意識して窓を開けたり
エアコンより扇風機を利用したりもしてる。
そのせいか「木陰」のある生活が非常に心地よい。木の下に吹く風は、気持ちいい。
そう、「風」も意識されるようになった。「雲」の加減もあるとないとで出かけることを
したりしなかったり、と決定打になる。

そう考えると「天気」で生き方を、過ごし方を変える生き方に戻れてる感じがする。
つまり、いままで「出かける」ことも「なにかする」事も、遠慮せずにどかどかと思い立った
ままにできてきたんだなと、それが当たり前すぎたのだ。その実「暑いから日中はやめよう」とか
「涼しくなるまで待とう」とか、すんなり環境に負ける生き方をしてこれなかったんだなぁ。

夜でも明るかったり、暑くても仕事だからと出かけていったり。
こういうのは便利っていうんじゃなく、むしろ不摂生に分類されるものなのかも。
暑さに負けていられる生き方を、全社会的に許す雰囲気にまで、いけるといいのにねえ。